ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014

2016年のリオデジャネイロ大会からパラリンピック正式種目となるパラトライアスロン。ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014は、そのパラリンピックに向けた試みとしての新たなクラス分けが正式に採用された初めての大会となりました。

クラスはPT1~5の5つに区分されます。

・PT1:バイクパートをハンドサイクル、ランパートを車いすレーサーで競技。
・PT2~4:バイクは通常のロードレーサー、ランは立位で競技(義肢等の装具の使用が許可。一般に障がいの程度が軽いほど、クラスの数字は大きくなる)。
・PT5:視覚障がいクラスで、ガイドと共にレース。バイクパートはタンデムバイクを使用する。全盲の選手(B1)と部分的な視力を持つ選手(B2,B3)に分かれ、B1の選手には補正タイムが与えられる(男子3分43秒、女子4分16秒が、B2、B3選手の総合タイムに加算される)。

会場となった横浜の山下公園には、6時55分という朝早いスタートにもかかわらず多くの観客が集まりました。6時半時点で気温17.0度、水温18.6度。波が高く難易度が上がった海でのスイムパートから、スイム750m、バイク20km、ラン5kmのレースが始まりました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会
ポンツーンからスイムパートをスタートする選手ら

■PT1

男子はスイムパートでトップタイムを記録したフィル・ホグ選手(イギリス)が、そのままトップでゴール。日本の木村潤平選手(東京都連合)は3位に入りました。女子はイギリスのジェーン・イーガン選手が、2位に13分の差をつけての圧倒的な優勝を飾りました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 フィル・ホグ選手
優勝したフィル・ホグ選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 木村潤平選手
バイクパートでハンドサイクルを漕ぐ木村潤平選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 ジェーン・イーガン選手
女子優勝のジェーン・イーガン選手

■PT2

男子は上位2名によるデッドヒートになりました。スイムパートで先行したブラント・ガーベイ選手(オーストラリア)に対し、ステファン・バイエ選手(フランス)がバイクで逆転し、1分早くランパートへ。ガーベイ選手はランパートで逆転し返し、2位とのタイム差37秒の1時間16分29秒で優勝を果たしました。1名のみの参加となった女子は、秦由加子選手(千葉県連合)が1時間36分25秒でゴールしました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 ブラント・ガーベイ選手
逆転でレースを制したブラント・ガーベイ選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 橋本健児選手
3位でゴールした橋本健児選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 秦由加子選手
トランジションエリアを走る秦由加子選手

■PT3

男子はスイムパートで2位を10分以上離したダニエル・モリーナ選手(スペイン)がそのまま逃げてゴール。日本の濱田美穂選手(大阪府協会)が3位に入っています。女子はシェリー・ピルビーム選手(オーストラリア)が、スイムパートで先行したアリッサ・シーリー選手(アメリカ)をバイクパートで抜き、先頭でフィニッシュラインを跨ぎました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 ダニエル・モリーナ選手
ダニエル・モリーナ選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 シェリー・ピルビーム選手
シェリー・ピルビーム選手

■PT4

混戦となった男子は、バイクで先頭に立ったヤニック・ボルソ-選手(フランス)が優勝。イギリス人選手3人での優勝争いとなった女子は、フェイ・マクシーランド選手が最後のランパートで14秒差を逆転しレースを制しました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 ヤニック・ボルソ-選手
スイムからランへのトランジションにて、ハンドラーの助けを借りてウェットスーツを脱ぐヤニック・ボルソ-選手

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 デビッド・ヒル選手
健闘を称え合う3位のデビッド・ヒル選手(イギリス。正面)と、2位のペーター・ボロンカイ選手(ハンガリー)。タイム差は14秒だった。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 フェイ・マクシーランド選手
同国人対決を制したフェイ・マクシーランド選手

■PT5

男子は常に先頭でレースを進めたデイブ・エリス選手(イギリス)が優勝。女子はスイムパートでスザンナ・ロドリゲス選手(スペイン)とメリッサ・リード選手(イギリス)が同タイムで並ぶと、ロドリゲス選手が3秒早くトランジション。続くバイクパートで1分17秒差を付けられたレイド選手はランパートで追い上げますが、タイム差24秒でロドリゲス選手が逃げ切りました。

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 デイブ・エリス選手
タンデムバイクで走るデイブ・エリス選手(左)

ITU世界パラトライアスロン横浜大会2014 スザンナ・ロドリゲス選手
優勝しガイドと共に喜びを爆発させるスザンナ・ロドリゲス選手(中央)

■大会結果

<PT1 男子>
1.フィル・ホグ(イギリス) 1時間7分25秒
2.ジョー・トーセンド(イギリス) 1時間9分43秒
3.木村潤平(東京都連合) 1時間11分59秒

4.副島正純(ソシオSOEJIMA) 1時間13分42秒
6.田中誠治(山梨県連合) 1時間24分25秒

<PT1 女子>
1.ジェーン・イーガン(イギリス) 1時間25分4秒
2.マリー・キャサリン・キャラハン(アメリカ) 1時間38分49秒
3.アシュレイ・クーパーヒース(アメリカ) 1時間58分27秒

<PT2 男子>
1.ブラント・ガーベイ(オーストラリア) 1時間16分29秒
2.ステファン・バイエ(フランス) 1時間17分6秒
3.橋本健児(宮城県協会) 1時間25分22秒

6.安井正文(広島県協会) 1時間34分23秒
7.中山賢史朗(神奈川県連合) 1時間35分10秒
8.菅原繁幸(山形県連合) 1時間39分26秒

<PT2 女子>
1.秦由加子(千葉県連合) 1時間36分25秒

<PT3 男子>
1.ダニエル・モリーナ(スペイン) 1時間12分49秒
2.ティアゴ・エマニエル・ドス・サントス(ブラジル) 1時間26分50秒
3.濱田美穂(大阪府協会) 1時間42分44秒

<PT3 女子>
1.シェリー・ピルビーム(オーストラリア) 1時間27分17秒
2.アリッサ・シーリー(アメリカ) 1時間30分12秒

<PT4 男子>
1.ヤニック・ボルソー(フランス) 1時間4分27秒
2.ペーター・ボロンカイ(ハンガリー) 1時間6分36秒
3.デビッド・ヒル(イギリス) 1時間6分50秒

5.古畑俊男(チームトライオン) 1時間8分56秒
12.佐藤圭一(愛知県協会) 1時間13分23秒
14.乾井紀英(奈良県協会) 1時間21分29秒

<PT4 女子>
1.フェイ・マクシーランド(イギリス) 1時間12分31秒
2.ローレン・ステッドマン(イギリス) 1時間12分42秒
3.クレア・カニンガム(イギリス) 1時間14分7秒

<PT5 男子>
1.デイブ・エリス(イギリス) 1時間5分42秒
2.イアン・ドーソン(イギリス) 1時間9分10秒
3.ダニエル・ランブリック・ガブリエル(スペイン) 1時間9分25秒

5.米岡聡(神奈川県連合) 1時間19分54秒
7.中澤隆(東京都連合) 1時間22分14秒
8.長井敬二(大阪府協会) 1時間22分34秒
9.白江淑浩(大阪府協会) 1時間25分50秒

<PT5 女子>
1.スザンナ・ロドリゲス(スペイン) 1時間10分38秒
2.メリッサ・リード(イギリス) 1時間11分2秒
3.アリソン・パトリック(イギリス) 1時間16分28秒
4.山田敦子(兵庫県協会) 1時間24分13秒

※大会詳細情報は、大会公式HPをご覧下さ

(取材:水上航太郎/セプティメルスポーツ)

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